木が育つために必要なもの

木を植える時にどんな肥料を入れたらいいですか?とお客さんに聞かれることがあります。私の応えは「肥料はいりません」です。お客さんは「ええ、それで育つんですか」と不安な顔をされます。樹木を植える際に肥料は必要ないどころか下手にやったら有害で枯らす恐れがあります。どうしてでしょうか? 木が生きる為には何が最重要なのかをお話します。

木が生きる為に最も大切なものは「水」です。厳密に言うと水の中に含まれている「酸素」です。生きる為に先ず必要なのは酸素であること、これは植物も動物も基本的に同じです。植物は葉から二酸化炭素を吸っていますが根は水に溶け込んでいる酸素を吸っています。植えた木がちゃんと育っていくためには先ずは根がちゃんと伸びていかなければなりません。そのためには十分な酸素が必要なわけです。

肥料をやるとこの酸素が奪われてしまいます。どうしてかと言うと、肥料、特に有機肥料の場合はそれが根から吸収されるためには肥料が細かく分解される必要があります。分解される時に働くのは微生物や細菌です。これらは小さいとはいえ動物ですから分解のために働けば当然彼らは活動するために呼吸し酸素を必要とします。ということは、本来樹木の根が吸うはずの酸素を彼らに横取りされることになります。その結果、樹木は酸欠になって根を伸ばそうにも呼吸が浅くなって伸ばすのが難しくなります。最悪、根が死んで(根腐れ)しまうこともあります。

肥料を遣るということは恐ろしいことを樹木にしていることになるわけです。それで植え付けの際に肥料は必要ありません。水だけで十分です。水の中には十分な酸素が含まれているからです。有機肥料だけでなく腐葉土やピートモス等の土の中で分解するものは入れないようにしてください。有機物が分解する際には必ず微生物や細菌たちが働き酸素を奪います。酸素を奪うだけではなく、当然酸素を吸ったら彼らは炭酸ガスを吐くことになります。そうなると根は酸欠に加えて毒ガス攻撃を受けることになるのですから樹木にとっては大変なダメージになるわけです。

樹木のために、成長を願って肥料を遣れば木を枯らす恐れがあります。良かれと思ってやったことが裏目に出るのが植え付けの際の肥料遣りです。木を植える際には余計なことはせずに水をきちんと遣り最重要な酸素を十分に与えてあげましょう!

先ずは樹木が健全に成長するために最重要なことをお話ししましたが、木は酸素だけあればちゃんと育つという単純な話ではありません。他にも必要なものが色々ありますのでそれが何か順に少しづつお話ししますね。

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